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Introduction to Informatics and Media Arts for Highschool Students

Introduction to Informatics and Media Arts for Highschool Students

筑波大学の高校生向け社会連携プログラム「GFEST」での情報分野勉強会で、講師として招待いただきました。情報学分野の概要とメディアアートの作品実例、いま実際に観られる展示を紹介しました。
チームラボが好きな人がいるとの前情報により、実例としてピックアップしました。

このスライドはGoogleスライド上でも公開しています。
https://docs.google.com/presentation/d/1FjnL1YiiYqXh_uooyEjp9YzH9w-hflY3ywjPUyJywtU/edit

参考資料

筑波大学情報学群
https://inf.tsukuba.ac.jp/

MeCab
https://taku910.github.io/mecab/

Budoux
https://google.github.io/budoux/

チームラボ
https://www.teamlab.art/jp/
《花と屍》 https://www.teamlab.art/jp/w/flower_and_corpse/
《追われるカラス、追うカラスも追われるカラス、そして衝突して咲いていく》https://www.teamlab.art/jp/w/crows_blossoming_on_collision/
《憑依する滝》 https://www.teamlab.art/jp/w/uowp

NTTインターコミュニケーションセンター(ICC)
ICC アニュアル 2023 ものごとのかたち
https://www.ntticc.or.jp/ja/exhibitions/2023/icc-annual-2023-shapes-of-things/
グレゴリー・バーサミアン《ジャグラー》(常設)
https://www.ntticc.or.jp/ja/archive/works/juggler/
無響室(常設)
https://www.ntticc.or.jp/ja/archive/works/anechoic-room/

東京都現代美術館
MOTアニュアル2023『シナジー、創造と生成のあいだ』
https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/mot-annual-2023/
宮島達男《それは変化し続ける それはあらゆるものと関係を結ぶ それは永遠に続く》(常設) https://mot-collection-search.jp/shiryo/4400/

Kazumi Inada

October 12, 2023
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Transcript

  1. GFEST 勉強会(情報)
    稲⽥ 和⺒(筑波⼤情報学学位プログラムD1)
    2023.10.12
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  2. 稲⽥和⺒(いなだ‧かずみ)
    ● 筑波⼤学 情報学学位プログラム D1
    ● 1997年⽣まれ、⼤阪出⾝
    ● メディアアート‧メディア表現
    ● Web系テクノロジー
    + ハードウェア(電⼦⼯作)
    ● ⼈形劇‧舞台照明
    ● グラフィックスデザイン研究室
    ⼈形劇団NEU(サークル)
    つくばエキスポセンター(バイト)
    2

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  3. 3
    誰かの住処の明かりを、廃墟になった学⽣宿舎に連動させる作品(《住⼈たち》2019,2021)

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  4. 4
    SNSの中の社会構造を可視化するシミュレーション(《Instant Sympathy》2018-2023)
    撮影:⽊奥恵三

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  5. 5
    社会統計を仮想の地形に変換して社会の動きを観察する作品(《潮 - 六本⽊》2023)

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    社会統計を仮想の地形に変換して社会の動きを観察する作品(《潮 - 六本⽊》2023)

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  7. 7
    社会統計を仮想の地形に変換して社会の動きを観察する作品(《潮 - 六本⽊》2023)

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  8. 8
    稲⽥がどんどん分⾝していくライブ配信(《4⽉1⽇の夜》2020)

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  9. 9
    電⼦部品でリズムを刻む⾃動演奏装置(《リズム》2017)

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  10. 10
    電⼦部品でリズムを刻む⾃動演奏装置(《リズム》2017)
    映像:⾦井啓太

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  11. 11
    研究が初めての⼈⽤の映像教材(《中⾼⽣のための研究サポート動画》筑波⼤学GFEST, 2022)

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    研究が初めての⼈⽤の映像教材(《中⾼⽣のための研究サポート動画》筑波⼤学GFEST, 2022)

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  13. その他の謎属性
    ● 学芸員資格(芸術系)
    ○ 博物館で勤務可
    ● 第2種電気⼯事⼠
    ○ 電気設備の施⼯可
    ● ⾜場の組⽴て等作業従事
    者特別教育
    ○ ⾜場の組み⽴て可
    13
    ロン‧ミュエク《スタンディング‧ウーマン》2008, ⼗和⽥市現代美術館(⻘森県)

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  15. 15

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  17. 「情報学」という分野について
    17
    「情報系」って理系?⽂系?

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  18. 18
    https://www.ipsj.or.jp/annai/committee/education/ISlist1.html

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  19. 19

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  20. 20

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  21. 理⼯系が⽬⽴つが、なにやらそうでないところもある?👀
    21

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  22. 筑波⼤学を例に⾒てみる
    22
    https://inf.tsukuba.ac.jp/#college

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  23. 筑波⼤学 情報学群 情報科学類
    従来の科学技術に加え情報に関する知識とその⼯学応⽤につい
    ての体系的な学問の習得と、その知識を活かして社会の様々な
    問題を解決する能⼒を持つ専⾨的⼈材の育成
    23

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  24. 筑波⼤学 情報学群 情報メディア創成学類
    コンテンツに関する情報技術とコンテンツの流通‧利⽤を⽀え
    る情報技術の基礎から最先端までを学びます。
    また、学んだ技術を効果的に⽣かすため、コンテンツが扱う領
    域や分野、コンテンツに接する⼈間、コンテンツが流通する社
    会の仕組みや影響などについての深い理解や、優れたコンテン
    ツを⾒抜くセンスも習得します。
    24
    稲⽥はここ出⾝

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  25. 筑波⼤学 情報学群 知識情報‧図書館学類
    社会における知識や情報の流通‧蓄積の成り⽴ちやそのシステ
    ムのあり⽅を、⼈間や社会、⽂化、情報技術などの側⾯から探
    求します。
    具体的には、図書館からインターネットにいたる知識共有の仕
    組みや、これらの企画‧運営とそれを⽀える情報システムにつ
    いて教育します。
    25
    つまり、テクノロジー(理系)だけではなく、⽂化や社会‧教育も情報学の範囲

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  26. こんなことも情報学で扱える
    ⾃然⾔語処理
    ● ⾃然⾔語
    ○ 「英語」‧「中国語」‧「⽇本語」といった「○○語」の総
    称。つまり普通の「⾔語」のこと。⼈間が意思疎通のために
    ⽇常的に⽤いる⾔語であり、⽂化的背景を持っておのずから発
    展してきた⾔語。
    ○ 対義語は「⼈⼯⾔語」「形式⾔語」、すなわちプログラミン
    グ⾔語や論理式など。
    26
    https://ja.wikipedia.org/wiki/⾃然⾔語
    稲⽥が「へーおもしろい」と
    思った分野(主観基準)

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  27. こんなことも情報学で扱える
    ⾃然⾔語処理:形態素解析
    27
    % mecab
    こんなことも情報学で扱える
    こんな 連体詞,*,*,*,*,*,こんな,コンナ,コンナ
    こと 名詞,非自立,一般,*,*,*,こと,コト,コト
    も 助詞,係助詞,*,*,*,*,も,モ,モ
    情報学 名詞,固有名詞,一般,*,*,*,情報学,ジョウホウガク,ジョーホーガク
    で 助詞,格助詞,一般,*,*,*,で,デ,デ
    扱える 動詞,自立,*,*,一段,基本形,扱える,アツカエル,アツカエル
    EOS
    MeCab: https://taku910.github.io/mecab/

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  28. こんなことも情報学で扱える
    28
    Google⽇本語⼊⼒コミック
    https://www.google.co.jp/ime/comic/

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  29. こんなことも情報学で扱える
    「情報量」
    29
    Q.
    ● 情報の「価値」ってどうやって決める?
    ● 「情報量多い画像」って何?

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  30. こんなことも情報学で扱える
    情報量
    情報理論の概念で、あるできごと(事象)が起きた際、それが
    どれほど起こりにくいかを表す尺度である。
    事象E が起こる確率をP(E) とするとき、事象 E が起こったことを知らさ
    れたとき受け取る(選択)情報量 I(E) は以下で定義される:
    30
    https://ja.wikipedia.org/wiki/情報量

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  31. メディア芸術‧メディアアート
    31

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  32. メディアアート
    芸術表現に新しい技術的発明を利⽤する、もしくは新たな技術
    的発明によって⽣み出される芸術の総称的な⽤語である。特
    に、ビデオやコンピュータ技術をはじめとする新技術に触発さ
    れ⽣まれた美術であり、またこういった新技術の使⽤を積極的
    に志向する美術である。
    32
    https://ja.wikipedia.org/wiki/メディアアート

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  33. 33
    teamLab《花と⼈の森、埋もれ失いそして⽣まれる》(2017)

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  34. teamLab
    アートコレクティブ。2001年から活動を開始。集団的創造によって、アート、サイエンス、
    テクノロジー、そして⾃然界の交差点を模索している国際的な学際的集団。アーティスト、
    プログラマ、エンジニア、CGアニメーター、数学者、建築家など、様々な分野のスペシャリ
    ストから構成されている。
    チームラボは、アートによって、⾃分と世界との関係と新たな認識を模索したいと思ってい
    る。⼈は、認識するために世界を切り分けて、境界のある独⽴したものとして捉えてしま
    う。その認識の境界、そして、⾃分と世界との間にある境界、時間の連続性に対する認知の
    境界などを超えることを模索している。全ては、⻑い⻑い時の、境界のない連続性の上に危
    うく奇跡的に存在する。
    34
    https://www.teamlab.art/jp/about/

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  35. 35
    teamLab《花と屍》(2009)

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  36. 36
    teamLab《追われるカラス、追うカラスも追われるカラス、そして衝突して咲いていく》(2016)

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  37. teamLab 超主観空間
    近代以前の東アジアの古典絵画は、⼀般的に観念的だとか平⾯的だと⾔われている
    が、その絵画、レンズや⻄洋のパースペクティブとは違った論理構造によって2次
    元化された空間だったのではないかと考えている。そして、その論理構造で2次元
    化された絵画の平⾯は、絵画が表す世界(作品空間)と鑑賞者の⾝体がある空間
    との間に境界が⽣まれない平⾯ではないかと考えた。
    チームラボは、デジタルという新たな⽅法論によって、その論理構造を模索した。
    具体的には、コンピュータ上に3次元で作品空間を作り、古典絵画の平⾯に⾒える
    ような3次元空間の2次元化の論理構造を探した。もっと⾔うと、鑑賞者の⾝体が
    ある空間との間に境界が⽣まれない作品空間の2次元化の論理構造を探した。
    37
    https://www.teamlab.art/jp/concept/ultrasubjective-space

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  38. 38
    teamLab《憑依する滝》(2013)
    GINZA SIX(銀座)に常設展⽰あります

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  39. teamLab《Birth》(2019)稲⽥がインターンで作ったやつ(かも)
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  40. 実際に⾒にいく
    NTT インターコミュニケーションセンター(ICC)(新宿)
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    ICCアニュアル2023
    ものごとのかたち
    2023年6⽉24⽇―2024年1⽉14⽇

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  42. 42
    時⾥充《ハンドメイドムーブメント season1 ⼤体の事柄は布に覆われてしまっている》 (2022)
    予告編:https://vimeo.com/726292537

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  43. 43
    東京⼤学 舘知宏研究室 × 野⽼朝雄 × [    ]「つながるかたち展 2.5」

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  44. 44
    東京⼤学 舘知宏研究室 × 野⽼朝雄 × [    ]「つながるかたち展 2.5」

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  45. 45
    東京⼤学 舘知宏研究室 × 野⽼朝雄 × [    ]「つながるかたち展 2.5」

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  46. 46
    グレゴリー‧バーサミアン《ジャグラー》(常設作品)
    https://www.ntticc.or.jp/ja/arc
    hive/works/juggler/

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  47. わたしたちは通常,周囲の空間の広さなどを⾳の反射によって把握しています.しかし,この⾳の反響や反射が
    なく,外部の⾳からも遮断された特殊な空間では,⾃分の位置を空間の中に定めることができない状態になるた
    め,⾳響的には空間の中に宙吊りになっているのと同じことになります.
    47
    https://www.ntticc.or.jp/ja/archive/works/anechoic-room/
    無響室(常設)∕evala《Our Muse》《⼤きな⽿を持ったキツネ》

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  48. 実際に⾒に⾏く
    東京都現代美術館
    (江東区 清澄⽩河)
    MOTアニュアル2023
    『シナジー、創造と⽣成の
    あいだ』
    2023/12/2-2024/3/3
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    やんツー
    1984年⽣まれ。⽇々変容し続けるテクノ
    ロジーや社会状況をいち早く捉え、⼈間
    とテクノロジーの関係、⾝体性や表現の
    主体性の在りかについてを問い、⼈間の
    ⾏為を情報技術が代替する⾃律型の装置
    などを作品として制作し、国内外で⾼い
    評価を得る。本展では「発電」に焦点を
    当てた新作シリーズとして、⼤型重⼒発
    電装置によるインスタレーションを展開
    する。 https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/mot-annual-2023/

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  50. 50
    菅野創+加藤明洋+綿貫岳海
    新しい技術が社会においてどんな意味を
    持ちうるかをユーモラスに問いかけ、国
    内外で⾼く評価されたデジタル⼈⼯⽣命
    NFTロボット《かぞくっち》(2022)に続
    き、本展では、⼀般家庭に最も浸透した
    ロボット=掃除ロボットによるユニーク
    な「戦隊」シリーズを通して、現代社会
    を⾒つめなおすストーリーを展開する。
    https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/mot-annual-2023/

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  51. 51
    花形槙
    1995年⽣まれ。加速する資本主義社会にお
    いてテクノロジーによる新たな⾝体を模索
    し、⾃⼰と他者、⼈間と⾮⼈間の境界を往来
    しつつ、「私」ではなくなっていく、「⼈
    間」ではなくなっていく⾁体についての実践
    やパフォーマンスを展開する。本展では⾝体
    にカメラとヘッドマウントディスプレイを装
    着して視覚の位置を転移させ、⼈の動きの再
    構築を試みる展⽰を⾏う。
    https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/mot-annual-2023/

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  52. 52
    宮島達男《それは変化し続ける それはあらゆるものと関係を結ぶ それは永遠に続く》(常設)

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  53. 53
    宮島達男《それは変化し続ける それはあらゆるものと関係を結ぶ それは永遠に続く》(常設)

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  54. 54
    発表スライドはここまでです。
    「出⼝座」の⼈形: 吹⽥市博物館(⼤阪府)蔵 稲⽥撮影

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